闇金業者が使う出し子の意味とは

最近では、バイト感覚でこの出し子を行う未成年者も多く逮捕され、話題になっています。

闇金業者がよく使うこの出し子。

具体的には、どういったものなのでしょうか?

巧妙な手口を使い、いかに捕まらないで被害者からお金を騙しとるか画策する闇金業者。
そこで今回は、闇金業者が使う出し子の意味や事例についてをまとめてみました。

闇金業者が使う出し子とは

そもそも、出し子とはどういった意味があるんでしょうか?

基本的に闇金業者は、表舞台に出ることはありません。

例えば、客が10万円借金したいと申し出た場合、直接あって10万円を渡すわけではありません。

偽名で作った銀行口座から、客の口座へ振り込みます。

偽名であるため、逮捕することも難しく、最近ではインターネットバンキングといい、ネット上で振り込むことも出来るため、手口が巧妙になっています。

しかし、現金を受け取る場合には、銀行の窓口やATMを利用して引き出す必要があります。

その際に用いられるのがこの出し子です。

つまり、闇金業者の代理人として現金を引き出しにいくのが「出し子」と呼ばれる存在です。

この出し子は、闇金の取り引きに使われている銀行口座から現金を引き出す時など、張り込んでいる警察に捕まらないため、闇金業者がとる対策の1つです。

特徴としては、闇金業者側から高額な報酬が支払われるため、アルバイト感覚で手を出してしまう若者や主婦が多く、闇金被害者が知らぬ内に出し子の役目をさせられていたという事例もあります。

出し子の判例や事例とは

では、出し子の犯行から逮捕及び判決が出るまでの事例があるので、確認してみましょう。

出し子の判例と事例

犯行状況
闇サイトで知り合った人物からキャッシュカードと暗証番号を受け取り、違法なお金と知りながらも、他人の口座から現金を引き出したとして20代の男性が窃盗容疑で逮捕・起訴された。 動機は簡単な仕事の上に、高額な報酬が見込めた為だということがわかった。
裁判による求刑内容
 証拠として、検察側がATMで男性が他人の口座から現金を引き出している写真を提示すると、携帯電話をかけながら手馴れた様子で現金を引き出している事から、複数回にわたり犯行を及んでいたことも分かった。 この出し子の男性に対し、前科の有無などを含め検察側は厳しい処分を課すべきだとして懲役1年6ヶ月を求刑した。

出し子逮捕のニュース

全国のATMで現金18億円余りが一斉に引き出された事件で、なんとトヨタ自動車の社員2人が逮捕された。

28日、窃盗などの疑いで埼玉、山口両県警の合同捜査班に逮捕されたのは、愛知県豊田市の松井容疑者(22)と坂上容疑者(22)。

松井容疑者と坂上容疑者は今年5月15日朝、埼玉県川口市のコンビニのATMで偽造カードを使い、松井容疑者は現金400万円を、坂上容疑者は130万円をそれぞれ不正に引き出した疑い。

「2人は現金の引き出し役、下っ端の"出し子"とみられています。ほぼ同時刻にそれぞれ別の店舗を訪れ、およそ40分間で犯行に及んだ姿が、防犯カメラに写っていました」(捜査事情通)

それにしても、世界一の自動車メーカーの社員が犯罪に手を染める意味が分からない。

「松井容疑者は福岡の私立高を卒業後に、坂上容疑者は愛知の工業高を卒業後にトヨタに入社しています。工員だったようですが、トヨタなら高卒の20代でも年収400万円はあるはずです」(同社事情通)

松井容疑者は自身のSNSに〈仕事だりー!〉〈楽しいことがひとつもない〉〈今日の仕事でどん底に落ちたし〉などと愚痴ばかり書き込んでいるが、文句を言ったら罰が当たるだろう。

「出し子は不良仲間の先輩、後輩など地域の上下のつながりで頼まれるケースが多く、1回5万円ぐらいもらえるそうです。ほとんど罪の意識もなく、小遣い稼ぎ感覚だったりする。ATM18億円事件でも2人に限らず、配管工や塗装工など"カタギ"の人間が何人も逮捕されています」(前出の捜査事情通)

なおトヨタ自動車は、「社員が逮捕されたことは誠に遺憾で、事実関係を確認したうえで、しかるべき処分を検討しています」とコメントした。

出し子は被害者と直接顔を合わせたり、金融機関の防犯カメラに映ったりするため、摘発されるリスクも非常に高くなっており、闇金業者と同様に厳しい審判が下されます。

逮捕後に「犯罪だとは知らなかった」という言い訳する方もいるようですが、それが通用するほど軽い行為ではありません。

また、最近では簡単にお金が手に入ることから未成年者の出し子が逮捕されたという事例も存在します。

軽はずみな気持ちが原因で犯罪行為に巻き込まれてしまう事もあるので、闇金業者との関わりには細心の注意を払いましょう。

カテゴリー 用語集
タグ 借金,闇金,意味,出し子,とは
作成日時 2016-11-25 17:23:07
更新日時 2016-11-25 17:23:07

自己破産

借金を返済する事が全く不可能な場合に行うのが、自己破産です。

破産というとあまりいい印象はありませんが、借金が返済できない時に考える方法の一つです。

全ての借金を帳消しにできる最終手段的な方法で、自分ではどうしようもない場合はこの方法を使います。

任意整理

支払額を減らす事で、借金返済が可能になる場合に行うのが任意整理です。

ただ、任意整理は、全ての債権者(借入先)1社づつと債務に関する交渉が必要となるため、非常に難しい方法になります。

そのため、自分で行うというよりは、弁護士などが行う方法です。なんでも任意整理をした人が500万人近くいると言われています。

特定調停

特定調停とは、特定の債務者(借主)に関する調停という意味です。

簡易裁判所に申し立て、調停委員を仲裁役として、債務者の経済的再建を支援する制度です。

調停なので、貸主、借主側双方の合意が必要となりますが、借金の元金を減らす事が出来る可能性があります。一度相談してみてもいいかもしれません。

個人再生

銀行などの金融機関に住宅ローン借入があり、自宅を手放したくない場合に行う方法が個人再生です。

自己破産すると所有物件を、競売や任意売却などで手放す必要があるため、救済措置としてできた民事再生法という法律の中の手続きのひとつで、比較的新しい方法です。

ただ、個人再生を申し立てるには、弁護士に再生計画を作成してもらう必要があります。