闇金業者が利用する名簿屋とは

違法な取り立て・嫌がらせなどを行うことで知られる闇金業者。

審査が甘いことで、利用する方も少なくないようですが、どこから客を得ているのでしょうか?

実は、闇金に情報を売買・提供する名簿屋という業者が存在します。

そこから、情報を得ることで、ダイレクトメールや携帯電話への営業などを行っています。

そこで今回は、この闇金業者が利用する名簿屋についてまとめていきます。

名簿屋とは

そもそも名簿屋とは、氏名・住所・電話番号のような個人を特定できる情報(個人情報)を保有し、それらをデータで管理して、収集した名簿を闇金業者に販売する業者のことです。

この名簿屋が持つ個人情報のリストは、

  • 信用情報機関から勝手に持ち出されたもの
  • 闇金融業者が個人的に集めた顧客リスト
  • 接客業やサービス業のパソコンデータ
  • ネット上から収集されたメールアドレスリスト

など様々なデータがあります。

名簿屋は、闇金業者などからもリストを仕入れており、違う闇金業者に営業の資料として再び販売しています。

そのため、一度闇金に申込みすると、次々と電話やメール、ダイレクトメールなどの勧誘が来ることになります。

名簿屋は違法か

先程の話を聞くと、名簿屋も違法ではないか?と疑問に思う方がいるかもしれませんが、実は、この名簿屋自体は、違法ではありません。

例えば、ひな人形を作っているメーカーであれば、小学生の子供がいる家庭の名簿リストを購入し、ダイレクトメールなどを送り、販売機会を増やしています。

また、化粧品メーカーであれば、20代の女性や30代の女性の名簿リストを購入し、利用しています。

全てのメーカーがこの名簿屋を利用しているとは言いませんが、名簿を売ることが商売として成り立っており、違法ではありません。

ただ、闇金と取引をしていたり情報を提供している名簿屋のほとんどは非合法なやり口で情報を取り扱っているため違法業者になります。

また、この名簿屋は法律(個人情報保護法)で本人からの削除の申し出があった場合必ず削除することを条件として、個人情報取扱事業者が本人の同意なく個人情報を第三者に提供することが認められているため、たとえ法律に反していたとしても摘発されにくくなっています。

そのため、もし名簿屋を利用するという場合は、適法な名簿業者であるかどうかを確認する必要があります。

  • 個人情報取り扱い事業者であることを明示している
  • 個人情報の利用目的を明示している
  • 個人情報の取得方法・管理体制に関し、規定を定め明示している
  • 個人情報の開示、修正、削除、に応じることを明示している
  • 個人情報の第三者提供を求めに応じて停止することを明示している
  • 個人情報の管理責任者を定め、苦情相談窓口を設けている
  • 個人情報を取得した場合は、速やかに、その利用目的を本人に通知し、又は公表している

これらを全て満たす業者は個人情報保護法に適った正当な名簿業者といえるでしょう。

違法な名簿業者から提供された個人情報を使用して営業している闇金などの業者は違法性を問われる可能性が高いため、個人情報の入手元と使用方法について慎重に確認する必要があるでしょう。

個人情報の入手経路

では、名簿屋はどのようなところから個人情報を仕入れているのでしょうか?

  • 同窓生による学校の同窓会名簿/卒業アルバムの持ち込み
  • 公務員名簿、教職員名簿、社員名簿、退職者名簿
  • 医師会名簿、有資格者名簿、学会名簿、ゴルフ会員権名簿
  • 商工会名簿、協会名簿、同友会名簿、県人会名簿などの持ち込み
  • 他の個人情報取扱事業者からの取得
  • 住民基本台帳や選挙管理委員会の選挙人名簿の閲覧

などが挙げられます。

電話会社や保険や証券、クレジット会社、家賃保証会社などの関係者が顧客情報を名簿業者に売り込み横流しするといったケースは、不正な取得になりますので、たとえ不正な取得そのものに直接関わっていないとしても、個人情報保護法17条に抵触する可能性があります。

基本的には、名簿は販売禁制品ではなく、法的に売買が制限されているものでもないため、闇金に携わるような名簿屋のように名簿の保持者から騙し取る・窃取する、インターネットサービスの登録情報の漏洩やアンケート会社から流出した情報、信用情報機関からの横流しなど違法な手段で取得したりしない限りは、違法性を問われることはありません。

よく利用されるものとしては、一度は掛かってきたことのある迷惑電話があります。

最近、知らない電話番号からのワン切りが増えた、知らない人からの間違い電話が増えたという方は、名簿屋が情報を仕入れているかもしれません。

例えば、ワン切りは、電話番号が生きているのかを調べる際に使われ、その電話に折り返してしまうと警戒心がない人と見られてしまい、詐欺などの被害に受けることもあります。

また、間違い電話が増えた場合には、あなたの名前を調べようとしています。
「ヤマダさんのお電話でしょうか?」と問いかけられた際に、自分の名前を言わないように注意しましょう。

もし、答えてしまうと、電話番号と名前が紐付いてしまい、利用されてしまいます。

カテゴリー 用語集
タグ 借金,闇金,意味,名簿屋,とは
作成日時 2016-11-25 21:34:37
更新日時 2016-11-25 21:35:23

自己破産

借金を返済する事が全く不可能な場合に行うのが、自己破産です。

破産というとあまりいい印象はありませんが、借金が返済できない時に考える方法の一つです。

全ての借金を帳消しにできる最終手段的な方法で、自分ではどうしようもない場合はこの方法を使います。

任意整理

支払額を減らす事で、借金返済が可能になる場合に行うのが任意整理です。

ただ、任意整理は、全ての債権者(借入先)1社づつと債務に関する交渉が必要となるため、非常に難しい方法になります。

そのため、自分で行うというよりは、弁護士などが行う方法です。なんでも任意整理をした人が500万人近くいると言われています。

特定調停

特定調停とは、特定の債務者(借主)に関する調停という意味です。

簡易裁判所に申し立て、調停委員を仲裁役として、債務者の経済的再建を支援する制度です。

調停なので、貸主、借主側双方の合意が必要となりますが、借金の元金を減らす事が出来る可能性があります。一度相談してみてもいいかもしれません。

個人再生

銀行などの金融機関に住宅ローン借入があり、自宅を手放したくない場合に行う方法が個人再生です。

自己破産すると所有物件を、競売や任意売却などで手放す必要があるため、救済措置としてできた民事再生法という法律の中の手続きのひとつで、比較的新しい方法です。

ただ、個人再生を申し立てるには、弁護士に再生計画を作成してもらう必要があります。